リクルートが成長を実現できたのは、単に時流に乗ったのではなく、また、江副さん自身の天賦の才によるものだけではなく、極めてオーソドックス、普遍的な企業経営に徹したことによるものであると断じることができる。
その基本は、「人材の活用」「組織の活性化」であることは昔からよく知られていることで、「事業は人なり」「企業は人だよ」などという言葉で言い伝えられてきた。
本書では、私が在籍していた当時のことを、思い付くままに、また、私流の解釈で、リクルートの成長の要因と江副さんの経営に対する考え方についてまとめてみた。(「まえがき」より)
1章 最大の経営資源は「社員」である
2章 人材の育成 自分で考え行動し、結果に責任を持つ人材をつくる
3章 企業成長の「鍵」はマネジメント力
4章 組織の活性化を図り、硬直化を防ぐ
5章 「顧客を想像する」ことに価値と利益あり
6章 「不況」を乗り切るために、何をしたか
7章 「不動産」に対する考え方
8章 「誰もやらないことをやる」を、なぜ、棄てたのか
9章 印象に残ったこと 江副浩正の視点について