横山 悟一 著
『コロナ危機に打ち克つ!~資金繰りと経営再考~』(ブレーン)2020
【目次】
■ 現状把握の重要性
■ 赤字はどこまで膨らむか?
■ コスト削減によって、どれくらい赤字が減らせるか?
■ キャッシュは、あとどれくらい持つのか?
■ 不足資金をどうまかなうのか?
■ 危機的状況下でやってはいけないこと
■ 従業員の協力なくして、再生なし
■ 「廃業=終わり」ではない
■ ピンチはチャンス
■ 財務体質の良い事業者は何をすべきか?
■ 戦略立案の3つのカギ
■ 経営とは
【はじめに(抜粋)】
資金繰りに苦しめば、どれほど優秀な経営者でも、まともな状態ではいられません。危機的状況下で経営者が意思決定を誤れば、即、命取りになってしまう以上、判断ミスは絶対に許されないからです。
『恐怖は常に無知から生じる(Fear always springs from ignorance)』と、アメリカの哲学者であるエマーソンが言ったように、新型コロナウイルスも対処法がわからないために、パニックに陥っているのです。
まさに経営も同じです。今後の経済状況がどうなるかわからない、何をしていいかわからないからこそ、不安にさいなまれてしまうのです。さらに、もう1つ大切なことは、ひとりで不安を抱えないということです。ひとりで考えていると、無知が不安と恐怖を増大させ、本来再生できる状態にありながら、誤った方向へと突き進んでしまう危険性もあるからです。できれば、お近くの商工会議所・商工会や顧問税理士さんなどに相談され、客観的な第三者の意見に耳を傾け、冷静に現実を直視するよう心掛けてください。
本書はすべての経営者のお役に立てるというものではないかもしれませんが、少しでも不安感を払拭できる一助となれれば幸いでございます。必ずや今回のコロナショックを乗り越え、景気が回復した暁には、より強い経営体質に生まれ変わられていることを切に願っております。